島津鉄道でしょう。

鉄道模型(Nゲージ)関連で製作したもの等々


    ◆ 既製品の改造は全て自己責任で行いましょう。     

マイクロエースのホタルイカを侵略しなイカ

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製品化したら必ず手に入れようと心に誓った列車の一つである、京阪800系がマイクロエース
から発売された。

 

 

実車の方は京都と滋賀の県庁所在地同士を結ぶ京阪京津線に全車両がほぼ専属で投入、
運用されている。

特筆すべきは運用先の沿線概況である。乗り入れ先の京都市営地下鉄東西線太秦天神川駅
出発して、三条通下の暗闇を埋没遺跡かすめながら東進、御陵駅から京津線に戻って地上に現れ
京阪山科駅降車で追加料金が発生する。その後大谷駅付近からの山岳鉄道ばりのスチーム漂う
急カーブと急勾配の連続地帯を、小断面トンネル対応の小粋な車体で潜り抜けると、終点浜大津駅
手前でなんと路面電車に化けるという劇場型、かつエクストリーム、かつ経営的にかなり赤字の
報われない路線で大活躍している。

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購入金額は諭吉お一人さんと少し+送料で、某有名家電量販店にてポイント付で購入する
よりかは少し安いくらいであった。よくよく考えたら、手持ちの鉄道模型はほぼハードオフ
などの中古店を巡りに巡って揃えた物ばかりで、新品で鉄道模型を買った記憶が殆んど
無かった。今手元にあるもので新品で購入した物を思い返してみると、TOMIXのレール
クリーナー位しか思い浮かばない。

 

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製品としては車体のプラスチックの薄さの関係からか、室内灯を素で取り付け光らせると車体色も
あいまって、まるでホタルイカの様になってしまうという問題点を抱えているものの、路面電車
ばりの低床小型車両でありながら、何とか確保された動力車の室内空間や、車体側面に取り付け
られた車幅灯が室内灯と連動して実車通りに光らせることも出来る等、かなりの意欲作となっている。

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車内が真っ暗なままでよければ室内灯を設置しないままで十分満足なのだろうが、個人的
こだわりでどうしても車内や車幅灯を光らせてみたい。ここは自分としては珍しく新品で購入
した物でもあるし、ちゃんとしたものを手間隙かけて作ってみてもよろしいのではなイカ

そこで光漏れ対策を施した京阪800系専用の室内灯を製作してみることにした。

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まず車内を照らすだけなら従来の夕庵式で問題ないのだが、間接照明で壁面すら満遍なく
照らす構造は薄いプラスチックの車体に対しては厳しい。そして、この車両には車幅灯の
プリズムが取り付けられている。プリズムの場所は、車両の両側面の連結部と中間部に
取り付けられていて、室内灯のLEDの取り付け位置によって車幅灯の明るさが微妙に
違ってくる可能性がある。

なので今回は従来の間接的な照らし方をする単体LEDの室内灯ではなく、テープLEDの
様な複数のLEDを使い、天井に設置したLEDがダイレクトにプリズムへ照射するような
やり方にすることにした。

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●パーツ
LED:OSW50805C1C
ブリッジダイオードMB10M その後B1010Sに変更しました
基板:64ホールユニバーサル基板(1.16mm)
   SMDプロトタイピング基板(72×47)

スプリングパーツなどで少々お高くなってしまうものの、調整の度に何度も台車を取り外し、
挙句ネジバカにしちゃうのは、新品で購入したこともあり嫌だったので、今回はTOMIX純正の
室内灯と同じ様に、ボディを開けてすぐポン付けできるような構造の物としてみた。

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ぱっと見ではテープLEDを使った場合と同じく複数個のLEDを並べて使用しているのだが、
回路的に見ればLEDの並び方が全く異なっている。電極に対し極力直列に並べているテープ
LEDに対し、今回は全て並列にLEDを並べたのである。

 

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これは低電圧から動作させるようにすることで、停車時と走行時の光量の差を極力少なくする
ためと、光の透過防止もさることながら、スケール感を出すためにあえて光量を抑える為でもある。


室内灯等のledを多用する上で重要なのは以前テープLEDについての話をしたとおり、複数
つなげて使用する際にパワーパックの許容電流量をオーバーさせないことである。しかしそれ
以外にも光の量を意識することも必要である。

たとえ電力が無制限に使えて、光の透過の心配が無かったとしても、Nゲージでは素のテープ
LEDの光が強すぎてしまい、ただ切って張ってのポン付けだけで処理してしまうとスケール感が
全く感じられなくなってしまう場合が多い。レンタルレイアウト等の風景をきっちり作りこまれた
ジオラマでの走行で、ヘッドライトより明るい謎の発光体を車内に詰め込んだかのような、傍から
見ればビカビカ眩しいだけのオモチャを走らせても、結局はただの自己満足でしかないのだ。

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中間車の室内灯固定には自作ホーム製作でも使用したPVC製アングルを加工し取り付けている。

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完成品を取り付け光らせてみると、凝った室内灯にしてはがんばっていたものの、やはり
車体が微妙に自己発光してるように見えてしまう。現物を目の前にして個人的にはまずまずの
出来かな、とは思っていたが、この比較写真を見てしまえばあと一歩な感じは否めない。

なので、さらなる光の透過対策について考えてみることにした。

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ネットではアルミテープを裏から車体に貼り付けて透過対策としている人がいたが、新品で
買ったものだから無闇にテープ類でぺたぺたするのはどうしても気が引ける。代わりに何か
出来ないかと思いついたのが、100均でも売られている黒の画用紙である。

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まず室内灯パーツに直付けして、壁方向に光が拡散しないよう覆いとして利用。しかしこれだけ
ではどうしても車体下半分が透けてしまう。仕方なくそこは車体裏に低粘着性のセロテープで
画用紙を貼り付けていく。

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上の写真の左側の車両が対策前、右側の車両が対策後である。完璧とは言わないまでも、
これだけで大分光の透過は収まってくれたので、とりあえず光漏れに関してはこれでよしと
する。

つづく