島津鉄道でしょう。

鉄道模型(Nゲージ)関連で製作したもの等々


    ◆ 既製品の改造は全て自己責任で行いましょう。     

何としてでも鉄道模型のジャンク品を買って、後悔する

先日ふと立ち寄った、親切丁寧な安心買い取りで有名な大手リサイクル
ショップにて、安いんだか高いんだかよく分からないジャンクNゲージ
発見した。

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¥1080-と書かれた値札シールはボディに直接張られており、値段の下に
「動きません」の一言が添えられている。

ちょっと気になったので、店員にショーケースを開けてもらい状態を
確認すると、ボディには目立った傷や汚れは無さそうであった。

 
ライトはそもそも無いし、問題は動力だけなのだろうが、前回前々回
事もあり、あてもなくコレの動力を治してみないか? と、ふと考え、
動作確認無しで勢いで購入してみた。

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ジャンク品を買う時に当然意識しなければいけないことは(以下略

ジャンクでも買おうと思う人は(以下略

とりあえず今回は動作チェックの後分解し、必要箇所で修復しながら
新品だった頃の状態まで出来る限りで近づけようと奮闘するが、最終的に
手の打ちようもなく、修復断念!
やむなく他の車両へドナドナする為のパーツ取り車として保管する。
といったプランで行くことにした。


手始めにレールの上に乗せ電気を流してみるが、当然車両は動かない。
ボディを外し座席パーツの導電板に直接電気を流しても同じであった。

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やはりモーターそのものが逝ってしまわれたのだろうか?
手の打ちようもなく修復断念!、という結果に期待する間もなく
モーターを取り出すことに。

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モーターを取り出し端子に直接クリップをつける。
電源を入れボリュームを大きくしていっても、そのままでは動く気配は
なかったが、シャフトを手で軽く回すと、エンジンを押し掛けされたかの
如く勢いよくモーターが回り始めた。

これはモーター内のブラシ接点をきれいに清掃すればよくなるのかも
しれない。そう思って、モーターの隙間からエアダスターをまんべんなく
吹き付けてみたものの、さもタミヤのタッチダッシュモーターを思わせる
押し掛け必須状態から一向に改善しない。

仕方ないので、このモーターを一度分解することにした。

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コミテーターとエンドベル内、ブラシの役割を果たす円柱カーボンを中心に
カーボンすすを綿棒で出来る範囲で取り除く。その後、清掃作業が終わって
再度組み立てようとするが、思うようにモーターを組みあげることが出来ない。

色々と試行錯誤をした結果、モーターを組み立てる手順があることが分かった。

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手順は、
①ローターとマグネット固定パーツをハウジング内に収め
 エンドベルをつける
②2つのマグネットをハウジングの隙間からねじ込む
③2つのターミナル&ブラシパーツを円柱カーボンがずれないよう
 エンドベルにはめこむ
といったところ。

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なんとかモーターをもとの状態に組みなおし、電気を流してみる。しかし
それでも先ほどと変わらずの状態であった。

ブラシ接点がだめならコア(コイル)に問題があるのだろうか
再びモーターを分解し、コミテーター間の通電状態を調べることにした。

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5つあるコミテータをそれぞれ通電させ調べた結果、1か所だけどことも
通電してない場所を発見する。しかしながらコアやコミテータの周りを
さっと見てみたが、どこが断線しているのか全く分からない。

もし焼き切れているのだとしたら、コアのコイルを巻きなおさないと
いけないだろう。しかし細い銅線で細かい作業が面倒だろうし、たとえ
巻き直せたとしても精度の問題でローターの重心位置がずれ、ひどく
唸るようになるかもしれない。


これは完全にお手上げか?

そしてやむなく他の車両へドナドナか?

ついに鉄道模型のジャンク品を買って、初めての後悔となるのか!?


そんな期待をよそに。もう一度コアとコミテータを中心に念入りに
調べてみる。するとコミテータとコイルの銅線をつなぐ接点に半田の
ような鈍い銀色の塊が付着しているのが見えた。

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まさかそんな都合のいい箇所が断線なんて、と冗談半分な気持ちで熱した
半田ごてをその接点に押し付けてみる。

すると見事にコミテーター間の導線が復活。モーターを組み直して問題なく
回転することを確認した。

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再度動力車を組んで試走させると、若干モーターの唸りが大きくなった
気がするが、意識して聞かなければ気にするほどではない。

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今回も残念なことにモーター不動の車両を復活させることに成功して
しまった。とはいえ、連結させる車両が手持ちにないので、結局は
他の車両へドナドナする為のパーツ取り車として保管するしかないのだ。